『成瀬は都を駆け抜ける』|成瀬の人柄が滲み出る完結編【成瀬シリーズ】

小説

成瀬シリーズ完結編

2024年本屋大賞の

『成瀬は天下を取りにいく』 

成瀬シリーズの完結編です。

このシリーズは最初から愛読していて待望の完結編が出たので読みました。

現在、この完結編

『成瀬は都を駆け抜ける』

も含めてシリーズ累計210万部を超える超ヒット作となっています。(2026/5/20現在)

今までの私たちの予想の斜め上を突き進んでいたあかりがどのような成長を辿って、どんな結末を迎えるのか、楽しみに読みました。

今回紹介する本はこちらです👇

成瀬のペースに周囲が巻き込まれていく

今作の舞台は主人公・成瀬あかりが進学した京都大学をメインにその周りの人たちとの関わりを描いてあります。

新たな友達・坪井さくらを筆頭に次々とあかりのペースに巻き込まれ、あかりの魅力に魅了された人達が集まってきます。

恋に破れた同級生、どんな場所でもこたつを持ち出し鍋をする達磨研究会、簿記YouTuberなど、いろんな人達があかりのまっすぐな人柄に触れ、刺激を受けていきます。

他の人が悩むようなことをあっさりと決断したり、悩むことをやめて突き進んでいき、その背中に勇気をもらい周りを巻き込んでいくのだと思います。

私が小説で読んでいても、

「周りにこんな人にいてほしいな。」

「自分がこんな人間になれたらいいな。」

そんなことを思わせてくれる魅力的なあかり。

“母親目線”で描かれる成瀬の成長

今回の完結編で印象的な場面のひとつとして、あかりの母親からの目線や苦悩を見れたところでした。

幼少期から優秀だったり、無表情で感情をあまり出さない子で心配している姿だったり。

改めてお母さんが振り返っている姿を見て子育ての大変さを言葉なくとも語ってくれているような気がしました。

今でこそ京大に進学して、琵琶湖大津観光大使をしたり、周りに友達もいたりとはたから見たら順調に育っているように見えますが、いざ子供が小さいときに周りと違うなと思ったり、先生から指摘されたりしてしまうと不安になったりしたと思います。

そこを無理に直したりせず、

好きなようにさせてあげた成瀬の両親もすごいと思いますし、そうして無事大きくなった成瀬の姿を見て込み上げてくるものもあったでしょう。

もっと◯◯しておけばよかった。

そんなことも思い返していました。

これは本当に子育てをしているときには気づきにくくあとから気付いて後悔してしまうことなのかもしれません。

今、実際に息子がいて子育て真っ最中ですがこれから同じような不安は出てくるはずです。

ただ、私自身が

“普通ってなんなの?”

と思ってモヤモヤした時期もあるので、子供にはやりたいことや思ったことを素直にやってもらいたいなと思います。

そんなときにこの【成瀬シリーズ】はとても勇気をくれる一冊ではないかなと思います。

ゼゼカラコンビの関係性がやっぱり好き

成瀬シリーズ完結編の最後はやはり

幼馴染で親友の”みゆき”が出ないと始まりません。

急遽、成瀬から呼び出されたみゆき。

駆けつけた親友に頼み事をし、少し弱気な姿を見せる成瀬。

このシーンで成瀬のみゆきへの信頼度が滲み出ていたように思えてなんだか読んでるこっちが嬉しくなってきました。

ちょっとしたノリと勢いで幼馴染とお笑いコンビを組んだわけではなく、きちんと信頼関係があったのでしょう。

こうして完結編をみていくと、同じような気持ちで振り返っていき、なんだか懐かしい気分にもなりました。

真っ直ぐ進む成瀬あかりの魅力

ここまでを通してやはりみんなを惹きつけるのは成瀬あかりの真っ直ぐ突き進むところだと思います。

やりたくても何かしら理由をつけて諦めてしまうことは誰しも経験があるのではないでしょうか?

成瀬はそんなしがらみなどは何も気にせず、やりたいことに愚直にやり抜く姿をみて応援したくなったり、

「自分も成瀬みたいになりたい」

そう思うのではないかと思います。

シリーズ3冊を通して私が感じた成瀬の魅力です。

変な人と見られがちな成瀬。

しかし、本当の姿は多くの人が真似できない自分のやりたいことに素直に向き合い続ける魅力あふれる女性でした。

また、期間をおいて自分の人生を考える勇気をもらいに成瀬ワールドに入り込みたいと思います。

📚今回読んだ本

▶︎こんな人におすすめです。

・自分らしく生きたいと思っている人

・周囲に流されずに進む人に憧れる人

・読後に前向きな気持ちになりたい人

“普通”に違和感を抱きながら、
自分らしく生きる人を描いた作品として
コンビニ人間』もおすすめです。

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