ミステリー好きの方がよく読んでいる
『アリス殺し』
不思議の国のアリスの世界が舞台になっているとのことで、ずっと気になっていたので読んでみました。
今回紹介する本はこちら👇
『不思議の国のアリス』を知らなくても楽しめる
この物語は、主人公・栗栖川亜理が夢の中で不思議の国でアリスになっていることから始まっていきます。
その他にも登場人物として不思議の国のアリスのキャラクターたちが夢の中で出てきます。
正直、読み始めた時には
「『不思議の国のアリス』を読んでないから楽しめないのかな?」
という気持ちもありました。
確かに、登場人物をイメージする時に知っていた方がスムーズに物語に集中できるのかもしれません。
知らないからこそ戸惑う場面や、
不思議の国での会話のテンポについていけず読みにくい箇所があったのは事実ですが、
それを差し引いても作品として完成されていて原作を知らない私でも最後までドキドキしながら読むことができました。
幻想的な世界観と本格ミステリー
夢の中の不思議の国でハンプティ・ダンプティが死んだことから物語は動き始めます。
また今日も変な夢を見たなと思い大学に行く主人公。
そこで教授が亡くなったことを知ります。
その教授が夢の中のハンプティ・ダンプティにそっくりでしかも同じような死に方をしていました。
夢の中では、白兎の証言により犯人扱いされるアリス。
そして、次々と起こる現実と夢がリンクした死が身の回りで巻き起こります。
その中で、現実世界で同じような不思議の国の夢を見ている人たちと出会います。
現実世界で聞き込みや調査をし、夢の中での冤罪を晴らそうとするアリス達。
現実世界と夢の中両方を行き来して犯人探しをする物語なので少しSFっぽさはありますが、それを踏まえてもミステリーとしての面白さが勝ちしっかりと最後まで楽しめました。
最後に明かされる真相に驚いた
そして、終盤ではあるダイイングメッセージをきっかけに一気に犯人へと近づいていきます。
どんどん不利になっていくアリス。
そして明かされる犯人の素顔。
犯人には圧倒的に有利な状況があり、アリスは追い詰めまれてしまいます。
ここからはネタバレにもつながるので、あまりベラベラと語ることは控えようと思います。
犯人につながるトリックやそれを暴く時に更なる驚きがあり、最後の最後まで騙されていました。
特に最後の方は犯人を追い詰めるシーンや逆に追い詰められるシーンはどうなるのかとドキドキしました。
読んで思ったこと
最初にも述べましたが、物語の序盤は正直不思議の国のアリスの世界観を知らなかった私には読みづらい箇所はありました。
しかし、原作を知らなくても楽しめるトリックや犯人を見つける過程の構成はとても面白く、最後までドキドキしながら読むことができました。
本格ミステリでもある為、少しグロいシーンもあるのでそういうのが苦手な方には、おすすめしづらい作品ではあるかもしれません。
ちょっとくらいなら大丈夫という方には是非読んでいただきたい一冊です。
そして、これを気に『不思議の国のアリス』についても本でも映画でも見てみたいなという気持ちになりました。
📚今回読んだ本
▶︎こんな人におすすめ
・本格ミステリーが好きな人
・ファンタジー要素のあるミステリーを楽しみたい人
・最後まで犯人を考察しながら読みたい人
・『不思議の国のアリス』の世界観が好きな人
▶︎こんな人には合わないかも
・現実味のあるミステリーだけを読みたい人
・グロテスクな描写が苦手な人
・ファンタジー要素が苦手な人
📚合わせて読みたい
『アリス殺し』で最後まで考察を楽しめた方には、『十角館の殺人』もおすすめです。
どちらも読者の思い込みを巧みに利用した本格ミステリーで、「やられた!」という読後感を味わえます。
▶︎『十角館の殺人』のレビューはこちら

